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更新日:2020年2月14日
人生の最期まで自分らしく生きるために、エンディングノートや人生会議を通して、自分の思いを伝える準備を始めてみましょう。
問合せ
在宅医療介護課医療介護連携担当197
日本では世界でも類を見ないスピードで高齢化が進行しています。5年後には、特に人口割合が高い団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となり、高齢者の総人口を占める割合は更に増加していくと考えられています。蓮田市の高齢化率は、令和2年1月時点で31・7パーセントと過去最高となっています。高齢化とともに高齢者のみの世帯や独り暮らしの高齢者が増加し、人生の最期に向けて、自分の思いや希望を家族や身近な人と共有する機会が減ってきている今、終活への関心が高まっています。
終活とは、自分の死を意識して、葬儀や墓の準備、身の周りの生前整理などを行い、人生の最期を迎えるためのさまざまな準備をすることです。人生の終末に向けた事前準備としてだけでなく、人生の最期について考えることで、今をよりよく生きるためのヒントを見いだす前向きな活動として広がりを見せています。終活をする上で重要なのは、できることから始めることと、やったことや考えを残される家族等に伝えることです。自分の考えを整理し、伝える方法の一つにエンディングノートの活用があります。
エンディングノートとは、自分の人生を振り返るとともに、終末期や死後の希望や、残された家族等がさまざまな判断や手続きをする際に必要な情報を書き残すためのものです。法的効力がないため、形式や書き方にとらわれず、自由に書くことができます。エンディングノートは、自分のことや考えを整理するきっかけになるだけでなく、判断能力や意思決定能力の喪失を伴う病気等にかかった場合の治療や介護、葬儀、財産等のことに関する思いや希望を伝える重要な役割があります。
病気などによって本人の意識や判断能力がない状態になったときに、どのような医療や介護を受けて最期を迎えたいかについては、エンディングノートを残すだけでなく、日頃から家族や医療・ケアチームと繰り返し話し合っておくことがたいせつです。この過程を人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)といい、もしものときに自分の意思を反映させやすく、本人に代わって治療の方針などを判断する家族等の心の負担を軽減することにもつながります(上図参照)。心や体の状態に応じて自分らしく生きるために、エンディングノートや人生会議を通して家族や身近な人と考えを共有できるようにしましょう。
市は、平成29年度に蓮田市エンディングノートを作成し、市民向けの在宅医療や介護に関する出前講座などで配布してきました。新聞に蓮田市エンディングノートに関する記事が掲載されたこともあり、配布終了後も市民の関心が高かったため、内容を見直し新たなエンディングノートを作成しました。4・5ページでは、新しいエンディングノートの活用方法や、配布について紹介します。今後、高齢社会の中で多くのかたが医療・介護などに関心を高めていくと考えられます。残される家族のためだけでなく、自分の人生を最期まで自分らしく生きるためにも、エンディングノートを活用してみましょう。
命の危険が迫った状態になると、約70パーセントの人が、医療やケアなどについて自分で決めたり、意思を人に伝えたりすることができなくなるといわれています。人生会議を通して希望する最終段階の医療やケアについて周囲の信頼する人たちと話し合い、共有しましょう。
これまでの生活や家族との関わり合い方など、自分の人生でたいせつにしていることや、治療が難しい病気にかかったとき等に受けたい医療やケアについて考えてみましょう。
家族や友人、医療従事者など、いざというときに自分の代わりに医療やケアについて話し合ってほしい人を考えましょう。
病名や病状、予想される今後の病気の経過などを聞いてみましょう。治療のメリットやデメリットの確認も行いましょう。
みずから医療やケアについての希望を伝えたり、選択できなくなったりしたときのために、どんな医療やケアを受けたいか話し合いましょう。
人生会議の内容を医療・介護従事者に伝えましょう。残された人のためにもエンディングノートに記しておきましょう。
自分の思いを整理し、たいせつな人に伝えるきっかけ作りに、蓮田市エンディングノートを活用しませんか。
蓮田市エンディングノートは、書くために必要な基本的知識や情報が得られ、人生の最終段階等の意思決定について、いつでも見直せて書き換えがしやすく、情報が共有できるノートをコンセプトに作成しました。「わたしのこと」「医療・介護について」「大切な人たち」「亡くなったあとのこと」の4つの項目に分かれていて、自分に関する情報や希望を、分かりやすくまとめられるようになっています。
初めから全てを埋める必要はありません。まずは、自分が書きたいことやたいせつだと思うことから書き始めましょう。
一度書いたものをときおり見返して、確認しましょう。状況に応じて思いが変わることもあります。必要があれば、更新日を記入し何度でも書き換えましょう。
適切なタイミングで家族やたいせつな人が確認できるように、ノートの保管場所を伝えておきましょう。重要な内容については、必要に応じて相談したり意見を聞いたりしましょう。
今回作成したエンディングノートは、人生の最期についての単なる事前指示書ではありません。自分のこれまでの生き方を振り返り、これからの生き方を考え、その生き方をたいせつな人と共有するための道具です。
自分らしく最期まで生ききるために必要な、医療関連の知識も厳選して掲載しました。ぜひ、実際に手に取ってみてください。自分なりの生ききり方を考えていくきっかけとなれば幸いです。
エンディングノートの法律面の監修に当たり、任意後見制度や遺産分けのルールなど、知っておきたい法律の知識をコラムとして多く盛り込みました。また、いざというときに残された家族が困らないように、預貯金などの財産の他、定期契約などの情報をリスト化できる項目を作りました。
エンディングノートは遺言書とは異なり、法的効力はありませんので、財産の分割などについては遺言書を残す必要があります。
人生の振り返りや好きなもの、今取り組んでいることややりたいことなど、自分の情報をまとめましょう。
希望する医療や介護について記入します。病名等の告知や延命治療についての希望などを記入する項目があります。
家族や友人の他、自分と関わりのある人との関係、伝えたいことを記入します。ペットの情報も記入しましょう。
葬儀や墓についての希望や、死亡を伝えてほしい人を記入します。口座振替の定期契約等の情報も書き出しましょう。
在宅医療・介護に関する講座や説明会などで蓮田市エンディングノートを配布します。詳細は、広報はすだ、市ホームページ等でお知らせします。出前講座は市内在住の10人以上の団体を対象に開催します。また、市ホームページでPDF版の公開を予定しています。
ノートを監修した外山哲也さん、小屋野匡さんによるエンディングノートの活用についての解説を行います。参加者には、蓮田市エンディングノートを配布します。
日時
令和2年3月14日(土曜日)午前10時~正午
場所
市役所303~305会議室
定員
90人(申込み順)
申込み・問合せ
2月25日(火曜日)から、在宅医療介護課医療介護連携担当(電話)048-768-3111(内線)197
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