更新日:2014年8月8日
償却資産とは
個人や法人等が所有する土地及び家屋以外の事業の用に供することができる資産で、その減価償却額または減価償却費が法人税法または所得税法の規定による所得の計算上損金または必要な経費に算入されるものをいいます。
その内容を例示すると、
- 構築物(煙突、鉄塔、岸壁など)
- 機械及び装置(旋盤、ポンプ、動力配線設備など)
- 船舶
- 航空機
- 車両及び運搬具(貨車、客車、トロッコ、大型特殊自動車など)
- 工具、器具、備品(測定工具、切削工具、机、いす、ロッカーなど)
などの事業用資産が償却資産に該当します。
次のものは課税の対象となりません
- 耐用年数1年未満の資産
- 取得価格10万円未満の資産で法人税法等の規定により一時に損金算入されたもの(いわゆる「小額償却資産」)
- 取得価格20万円未満の資産で法人税法等の規定により3年間で一括して均等償却するもの(いわゆる「一括償却資産」)
- 自動車税及び軽自動車税の対象となるもの
3、4に該当する場合であっても、個別の資産ごとの耐用年数により通常の減価償却を行っているものは課税の対象となります。
具体的な事例
具体的な事例としては、次のとおりです。
- 個人が、駐車場経営のため山林であった土地を伐採、抜根し、アスファルト舗装及び外構工事を行い、照明と、料金精算器を設置したとします。すると、アスファルト舗装工事及び外構工事は、償却資産の「構築物」に該当し、照明設備及び料金精算器は「機械及び装置」に該当します。
- 個人が不動産事業のため共同住宅を建てたとします。すると通常共同住宅経営に伴い取得される次のようなものが、償却資産に該当します。
- 「構築物」に該当するもの:舗装工事、外構工事、植栽工事、ゴミ集積所工事、自転車置場工事、雨水浸透施設工事、水道引込工事、建物の外側のガス設備工事、合併浄化槽設備工事、建物の外側の下水道工事
- 「機械及び装置」に該当するもの:建物の外側に設置した照明設備
- 売電するために家屋の屋根の上や土地に、太陽光発電設備を設置したとすると次のような物が償却資産に該当します。
- 「構築物」に該当するもの:ソーラーパネルを置くために土地に設置した土台等
- 「機械及び装置」に該当するもの:ソーラーパネル、配線、メーター、制御装置等