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更新日:2023年1月4日

黒浜式土器とは

  1. 『黒浜式土器(くろはましきどき)』とは、今から約5,500年前の縄文時代前期中頃に関東地方を中心に広く分布した土器です。史跡「黒浜貝塚」を中心に大字黒浜地区内の貝塚遺跡から初めて出土したことから名付けられました。このように土器の名前に遺跡名が付いた遺跡を『標式遺跡(ひょうしきいせき)』と呼びます。蓮田市内には『関山式土器(せきやましきどき)』の名前の由来となった「関山貝塚」と2つの標式遺跡があります。
  2. 下の写真の土器は、天神前遺跡55号土坑から出土した『黒浜式土器(くろはましきどき)』です。黒浜式土器の中でも比較的新しい段階の土器です。黒浜式土器の特徴の一つである縄目文様の『羽状縄文』に沿うように、半截竹管文(竹を半分に割った工具)による「爪形文」が付けられ、『縄文』を『菱形状』に強調したような模様が表現されていることが特徴的です。黒浜式土器が分布する地域でもこれほど完成されたものは現在のところ発見されていません。まさに、本家『黒浜式土器』といえる土器です。
    大きさは、口径40.5センチメートル、頸部径28.0センチメートル、底径11.5センチメートル、器高45.6センチメートルを測り、黒浜式土器の中でも非常に大きいものです。

黒浜式土器1

県指定文化財黒浜式土器(黒浜貝塚群:天神前遺跡55号土坑出土)

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