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更新日:2016年12月1日

人物(円空)

円空(えんくう)(1632年~1695年)

円空は、江戸時代前期、美濃国(岐阜県)に生まれた僧侶です。しかし、詳しい生い立ちについては、いまだに多くの謎が残されています。
彼は不幸な人々を救うため、12万体の仏像を残すことを誓い、旅に出て数多くの仏像を彫り続けました。

岐阜を出発した円空は、青森を経て北海道に渡りました。そして北国の旅を終えて故郷に戻り、40代半ばを過ぎるまでの10数年間、更に仏像づくりに打ち込んで、ごつごつした彫り痕を特徴とする、一刀彫り(いっとうぼり)の手法を確立しました。独自の手法を確立した後は、岐阜、滋賀、愛知などに活動範囲を広げ、さらに関東に足を延ばし、日光を訪れます。関東地方にはおよそ4年間滞在しました。この際、蓮田の黒浜、江ケ崎にも立ち寄り、仏像を残したのです。市内には今も24体の像が残されていて、そのうちの観音菩薩立像など18体が、久伊豆神社の宮司である矢島家で発見されました。矢島家の円空仏は、埼玉県の指定文化財(「矢島家円空仏群(やじまけえんくうぶつぐん)」)になっており、大部分が埼玉県立博物館で保管されています。

円空の手による仏像は、今のところ全国で4,500体あまりが確認されています。埼玉県内の円空仏は151体。これらの多くは大宮、岩槻、蓮田など、日光御成街道沿いの地域で集中的に見つかっています。

大黒天立像(人物(円空))

大黒天立像(矢島家)像高10.2センチメートル

観音菩薩立像

観音菩薩立像(矢島家)像高5.9センチメートル

護法神立像

護法神立像(矢島家)像高4.9センチメートル

矢島家円空仏写真提供:埼玉県立博物館

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